知らない男からの着信

ある日、夜中に彼女の携帯に知らない名前の男性から着信がありました。彼女は寝ていたのですが、起きたときに「伸二(仮名)って人から着信があったよ!」と伝えました。

もちろん携帯は見ていません。着信があった時に携帯にも触れずに覗きましたが伸二っている名前が表示されているのを確認しただけです。

彼女はこの時、ただの友達といっていました。しかし、今後もこの伸二という名前は何度も耳にするようになるのです。

それからも何度か彼女の電話の着信に伸二という名前が表示されているのを目にしました。もし彼女が浮気しているのなら相手はこの伸二と言う男だと勝手に思っていました。

いつの日か、たまに着信がきてるのを確認したときも伸二と言う名前を見なくなりました。この理由は簡単です。

彼女は電話帳の登録名を「瑞穂」という女性の名前に変えていたのです。当然、この時期は瑞穂という人からの着信を確認することが多くなったのです。

浮気の有無を確認したい

これだけ多く着信がある。もちろん私が確認できたのは着信があって彼女よりも先に確認できたときだけなので相当電話のやり取りはしていたはずです。

そこまで深い付き合いの女友達に彼氏である僕は一度も会った事がありません。何度か彼女が着信に気づいていない時に「瑞樹ちゃんって子から電話があったよ」と報告もしていました。それが浮気相手だと気づかずに・・・。

ある時、止まっている車の中でその瑞樹ちゃんから彼女の電話に着信がありました。

その時は何の疑いも無かったのですが、いつも仲良くしている瑞樹ちゃんから電話なので「出れば?」と彼女に伝えました。少し戸惑いながらも彼女も電話に出ました。

「もしもし、今遊んでるからまた、後で電話するね」この短い会話でその電話は終わりました。

しかし、その短い時間でも狭い車内で会話こそ分かりませんが、電話の相手が男の声だという事は分かりました。これは流石の私も察しました。「瑞穂という名前はカモフラージュだと・・・」

アドレス帳の名前を変えなければならない理由など他にありません。やましい気持ちがあるからです。単なる友達ならばする必要ない事です。出来るだけソフトに問い詰めようと思ったのですが出た言葉は結果的に直球でした。

今の男の声じゃなかった?」。最初は否定していた彼女でしたが「もう一度掛けてみて」などの問い詰めで相手は男だという事は認めました。

しかし、彼女は単なる友達だけどやきもちを焼かれるのが嫌だから女の名前に変えたと苦し紛れの言い訳をしてきました。

流石に無理がある言い訳です。しかし、彼女も僕と別れるのは嫌だという気持ちも強い事は分かっていました。

だからこそ電話帳もカモフラージュしたのだし許す気持ちは持っていました。何より彼女の事が好きだったから!ただ、すべての出来事、本音は聞きたいと伝えました。

 

 

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